
「ランニングには興味あるけど、走る理由がないんだよね」
そんなふうに思っている人に、こんな理由で走ってみるのも面白いよ、という話をしたい。
健康のためとか、痩せるためとか、そういう立派な理由じゃなくていい。
僕の場合、走る理由のかなり大きな部分を占めているのが、ラジオ。
ランニングをするとき、僕は必ずイヤホンをつける。聴くのはリアルタイムの放送ではなく、ラジコでお気に入りの番組たち。
音楽を流しながら走るのももちろん気持ちいい。
ただ、同じ曲を何度も聴いていると、どうしても慣れてくる。その点、ラジオは毎回ちがう話がある。新しい話題、新しい言い回し、新しい笑いがある。そこがいい。
ひとりで走っていても、誰かの声が耳に入ってくるだけで、孤独が少しやわらぐ。誰かと一緒に走っているわけじゃないのに、一人きりでもない。
そして何より、ラジオって単純に楽しいんだよね。
走る理由になるラジオ番組たち

僕がよく聴く番組は6つある。
👍一番のおすすめは、リリー・フランキーさんの「スナックラジオ」。
架空のスナックを舞台に、店主のリリーさんとアルバイトのシュウちゃんが繰り広げるトークが、とにかく絶品。
下ネタもある。バカ話もある。なのに、ときどき人生の核心みたいな話がふっと混ざってくる。
この番組を聴くために走っている。そう言っても、たぶん大げさじゃない。
👍川島明さんの「そもそもの話」も大好き。
当代きってのMC、川島さんの低く落ち着いた声で、ゲストの「そもそも」を掘っていく番組。
この番組の何がいいって、ゲストの幅が広い。
こないだなんて、「こち亀」の作者、秋本治さんが出ていた。こち亀最高傑作として名高い「お化け煙突」と「勝鬨橋」の裏話があってね、思い出してうるっときたよ。
チャンネルを合わせれば、毎回ちゃんと“ためになる面白さ”がある。
👍桑田佳祐さんの「やさしい夜遊び」も外せない。
38年も続く老舗番組で、桑田さんらしい軽妙なトークが炸裂する。つまらない世の中を、笑い飛ばせる感じがいい。
解禁前の情報をポロッとしゃべっちゃって、「やべー!」なんて絶叫してるのも、桑田さんらしくて楽しかったりする。
単純に、僕がサザンのファンだというのも大きいけどね。
👍あとの3つは、空気階段の「踊り場」、ハライチの「ターン」、アルコ&ピースの「DCガレージ」。
どれをいつ聴いても、しっかり笑える。もし矢田川をニヤニヤしながら走っているヤツがいたら、それはたぶんKOKIXです(笑)
走りながら気づいた、面白い話の共通点

ラジオを聴きながら走っているうちに、僕はあることに気づいた。
ただ楽しいだけじゃなかったんだよね。
「面白い話って、どうやってできているんだろう?」ということが、少しずつ見えてきた。
とくに強く感じたのが、「スナックラジオ」と「そもそもの話」の2番組。この2つには、共通する面白さがある。
それは、例え話のうまさと、名付けのうまさだ。
リリーさんも川島さんも、話の途中で「まるで◯◯みたい」と、全然ちがう世界のものをひっぱってくる。
普通なら交わらないもの同士を、ひょいっと結びつける。すると、それまで平面だった話に奥行きが出る。聴いているこっちの頭の中にも、急に新しい景色が広がる。
もうひとつ面白いのが、名付け。
まだ名前のついていない現象に、ぴたりとした呼び名を与える。それだけで、ぼんやりしていたものが、急に「それそれ!」になる。
見えなかったものが、見えるようになるんだよね。
たぶん、面白いって、そういうことなんだと思う。
ただ情報を並べるんじゃなくて、言葉で新しい景色を見せてくれること。話の中に、別の世界への扉をつくってくれること。
僕のブログの礎は、ランニング中のラジオだった

そして実は、そのことに気づいてから、僕は自分のブログでも少し意識するようになった。
例え話を入れてみたり、うまく名前をつけられないか考えてみたり。
もちろん、それで面白くなっているかどうかは分からない。自分では、まだ怪しい(笑)
ただ、少なくとも一つ言えるのは、僕のブログの礎の一つは、ランニング中のラジオにある。
走りながら、笑って。
走りながら、話の作り方に気づいて。
走りながら、ブログの種を拾っている。
そう思うと、ランニングって、ただ脚を動かす時間じゃない。ネタがなくなったときに、次の種を探しにいく時間でもある。
だから、走る理由なんて、そんなものでいいのかもしれない。
痩せたいでも、体力をつけたいでもなく、好きなラジオを聴きたいから走る。
それくらいの理由のほうが、案外、長く続いたりする。
さて、ブログのネタも少なくなってきたし、今日も走るとしますか。










