
湘南旅行2日目。
江ノ電に乗って、江ノ島と鎌倉に行くという、かなりベタな日程である。
正直なところ、どこに行っても楽しかった。湘南は古くからある観光地で、見所も美味しいものもたくさんある。
ただ、江ノ島も鎌倉も江ノ電も、僕があれこれ書いたところでアレなので、ここでは華麗にスルーする。
僕が本当に楽しみにしていて、どうしても書きたかった場所は、その途中にあった。
藤沢である。
湘南旅行で、本当に書きたかった場所

藤沢駅を降りて、線路沿いを歩く。
買い物をする人、お出かけする人でごった返す街並み。そのにぎわいを抜けると、中華料理屋さんが見えてくる。
「清香園」。

ここのサンマーメンが絶品だと、妻がうるさいのだ(笑)
サンマーメンとは、神奈川のご当地ラーメン。名前にサンマと入っているけれど、魚の秋刀魚ではなく、とろみのあるあんかけラーメンである。

昼の11時ちょっと過ぎ。
中華風の大きな円卓が2つと、テーブル席が5つ。開店して間もない時間だというのに、お店の中はすでに満員に近かった。
大陸っぽい伸びやかなBGMが流れている。店員さんも中国の方なのだろうか、店内には元気よく中国語が飛び交っていた。
雰囲気でいうと、大曽根の方ならお馴染みの「阿里山」に近い。
メニューを見るまでもなく、サンマーメンを2つ注文する。
お店の方は、「サンマーメン、リャンガー」と、キッチンに大きな声で伝えていた。この響きだけで、もううまそうである。
藤沢で食べた、熱々のサンマーメン

運ばれてきたのは、ラーメン丼にたっぷりと入ったサンマーメン。
湯気が立ちのぼる。とろみのあるスープが、いかにも熱そうだ。
汗を噴き出しながら、フーフーといただく。
牡蠣油を使っているのだろうか。スープには中華らしい旨味と深みがあり、熱いのにレンゲが止まらない。汗が噴き出してくる。

野菜もたっぷり。麺もたっぷり。食べ進めても、なかなか底が見えてこない。
妻は、「食べても食べても減ってかない」と泣き言を言っていたが、2人とも無事に完食した。
お腹はしっかり満たされた。額には汗。口の中には、まだサンマーメンの旨味が残っている。
絶品コーヒーの「サウンドウェーブ」も外せない

そのまま、向かいにある「サウンドウェーブ」というコーヒー屋さんへ向かった。
サンマーメンで汗をかいたあとの一杯。
ここで飲むコーヒーが、またいい。
コーヒーらしい苦味と旨みはしっかりあるのに、雑味がなく、すっきりと爽やか。
大曽根から新幹線に乗って、神奈川の藤沢まで来た。そこで味わう、町中華とコーヒーのハシゴ。
それだけのことが、やけに贅沢だった。
旅先で気づいた、大曽根商店街の贅沢

あれ?ちょっと待てよ。
もしかして、これ、同じようなことが大曽根商店街でも楽しめるのかもしれない。
「阿里山」でラーメンを食べて、「星コーヒー店」でコーヒーをいただく。
一緒なんちゃう?
もちろん、藤沢の清華園とサウンドウェーブには、藤沢にしかない空気がある。

駅前のにぎわい。
線路沿いの感じ。
ラーメンのあとに飲む、すっきりしたコーヒー。
それは、小洒落た都会の藤沢で味わったからこその贅沢だった。
けれど、町中華で熱々の一杯を食べて、近くの喫茶店でコーヒーを飲む。
その“小さなハシゴの贅沢”なら、大曽根商店街にもちゃんとある。
僕もよく行く阿里山と星コーヒー店。どちらも「大曽根商店街といえば」と言える存在である。
藤沢まで行って味わった贅沢。実は、ほとんど同じような楽しみ方が、大曽根商店街でもできてしまう。
こんな贅沢が商店街に隠れていたとは、全然気づかなかった。
帰ったら、絶対この2店をハシゴしよう。
阿里山でラーメンを食べて、星コーヒー店でコーヒーを飲む。

旅って実は、地元を見つめ直すきっかけになるのかもしれない。
藤沢で見つけた贅沢を、大曽根商店街でもう一度やってみる。
たぶんその日は、大曽根が少しだけ小洒落た都会に見えるかもしれない。
◆湘南旅行Day1、茅ヶ崎と大曽根の違いについて:茅ヶ崎の街の魅力って何だろう?大曽根と正反対に見えた街の根っこは同じだった




