よなよなビールの聖地で最高の一杯を堪能したKOKIX。
ビールへの探究心はさらに燃え上がっていた――。
東京クラフトビール合宿、いよいよ最終日
3日目のラストは、東京駅の八重洲口。
どうしても行きたいお店があった。

その名も「Antenna America」。
アメリカのクラフトビールがずらりと並ぶ、ビール好きにとっては天国のような場所。輸入ビールをその場で飲むもよし、缶をお土産に買って帰るもよし。名古屋にはない空気に胸が高鳴る。
ただ問題がひとつ。
東京駅の地下街で迷わずたどり着けるのか? 小さな名古屋駅でさえ迷子になる僕だ。スケールが桁違いの東京で果たして…。
でも結論から言うと、拍子抜けするくらいあっさり到着。八重洲口から地下に潜ればすぐそこだった。
むしろ細い道がクネクネと曲がっている名古屋の方がよっぽどラビリンス感あったかもしれない。
これで東京駅も怖くない!(笑)
アメリカ直送の一撃

「Antenna America」には巨大な冷蔵庫にクラフトビールがぎっしり。テーブル席も立ち飲み席もあり、もちろん樽生も楽しめる。

僕が選んだのは「シェラネバダ ヘイジー リトルシング」。
アメリカらしい、どっしりと頑丈なグラスに注がれたビールは、太陽を凝縮したように黄色く輝いていた。
鼻を近づけると、マンゴーのように濃厚でトロピカルな香り。思わず「ここどこ?」って周りを見回してしまうほどの圧倒的なアロマ。

ひと口グビリ。
これが最高なんだ。甘さとシトラスのような爽やかさが共存していて、「トロピカル」なんて言葉が薄っぺらに思えるくらいのパンチ力。
やっぱり本場アメリカのヘイジーIPAは格が違う。いや、まだ午前中だぞ…やばい、美味しすぎる!
そして事件発生

至福の一杯を飲んだ後、少しお腹が動き出した。トイレへ。
スッキリしてお店に戻ってきたその時――バッグがない。
財布とスマホの入った小ぶりのショルダーバッグ。肌身離さず持っていたはずなのに、個室で外して置き忘れたらしい。
あわてて戻ると、すでに誰かが使用中。
「やばい、無くなってたらどうしよう…」と冷や汗をかきながら10分近く待つ。永遠に感じる時間。
やっと扉が開いた瞬間、中を覗き込むと――あった!便座の後ろの棚にぽつんと残された僕のバッグ。
「あ、これね」と差し出してくれた人に何度も頭を下げた。
その瞬間、バッグは僕にとって優勝トロフィーに変わっていた。両手で頭の上に掲げて、お店で待つ妻の元に走っていった。
安堵の一杯

残りのビールを口に含むと、これまた格別。
たとえ水道水でも同じ味に感じたかもしれない。絶望から解放された安堵の味に、ちょっぴり涙の塩味が混じっていた。
妻は、「さっきまで白い顔で半泣きだったやつが笑笑笑笑」と僕を指差して大爆笑。ことなきを得て、2人でビール片手に笑い合った。
もちろんその勢いで、大量のお土産ビールを買って帰ったのも言うまでもない(笑)
教訓と締めくくり
財布入りのショルダーバッグは絶対に体から離すな。
東京クラフトビール合宿は、最後にちょっとした失敗から大きな教訓を得ることになった。
それでも最高のビールと最高の思い出を手に入れて、もう思い残すことはない。
3日間、本当に最高だった。










