
サザンの「希望の轍」のチャイムが、駅のホームに鳴り響く。
僕は茅ヶ崎駅に降り立った。
湿気を含んだ、暖かな潮風が吹き抜ける。
仕事漬けのGWが明け、ようやく休暇が訪れた。十数年前に一度訪れて、なんだか良さげな雰囲気を感じていた街。
なぜ茅ヶ崎は心地良かったのか。
それを知りたくて、僕はもう一度この街へやってきた。
茅ヶ崎を自転車で流す、この上ない贅沢

ホテルに着いて、自転車を借りる。
そして、そのままビーチへと漕ぎ出した。
もう、爽快!!
GW明けの一番いい気候の時期に、茅ヶ崎を自転車で流す。これ以上の贅沢って、なかなかないんじゃないかな。

真っ青な空に溶けるような青い海。空にはトンビが優雅に舞っている。時間を忘れてしばらくボーッとしていた。
海を見ているだけで、体の中に溜まっていたドロドロしたものが抜けていく。
旅先の街って、どうしてこんなに気持ちよく見えるんだろう。
そして、自分の住む街・大曽根はどうして、ただの通過点みたいになってしまったんだろう。
そんなことを、ぼんやり考えていた。
湘南に来たら、しらす丼を食べたい

次に向かったのは、道の駅「湘南 茅ヶ崎」。
お目当てはこれ。
湘南に来たら、これを食べないと後悔するしらす丼。
僕が頼んだのは、生しらすと釜揚げしらすを両方楽しめる贅沢な一品だ。
箸でしらすをすくって、口の中へ。
うまい。


相模湾の栄養が、体に染み込んでいくような極上の美味しさ。
こんな美味しいものが道の駅で食べられるって、幸せだよね。
帰り道、茅ヶ崎の街中をゆっくりと流した。
地元の人たちの中にまぎれて、海辺の街を散策する。
サーフィンをしているのかな。中学生ぐらいの女の子が真っ黒に日焼けしていて、「これぞ茅ヶ崎」って感じだった。
実は、ブログを始めたきっかけは茅ヶ崎にあった

ここで、ふと思い出した。
実は、このブログを始めたきっかけってのが茅ヶ崎にあった。
大曽根とは縁もゆかりもない茅ヶ崎がなぜ? そんな声が聞こえてくる。
茅ヶ崎って、とても小さな街だ。

それなのに、「サザン通り」があったり、道の駅があったり、日本全国でその名を知らぬ人はいないほどの知名度がある。
僕は、その理由が知りたかった。僕の住む大曽根との違いを見つけ出したかった。その答えをぶつける場として、ブログが面白いのではって思ったんだ。
あわよくば、茅ヶ崎のような街に大曽根もなってほしい。
そんなことを、ずっと思っていた。
茅ヶ崎は、人が歩きたくなる街だった

茅ヶ崎の街を自転車で回って、観察してみる。
すると、違いは一目瞭然だった。
茅ヶ崎には車が少ない。
その代わり、歩いている人がたくさんいる。
駅周辺の道は、意図的なのだろうか、細くなっている。そのため、車は街の外にある幹線道路へと向かう。車が入り込みすぎないから、歩いている人は伸び伸びと買い物を楽しんでいた。
駅前は2層構造になっていて、歩く人のスペースと、バスやタクシーが通る道がしっかり分かれている。

歩く人は、デッキに上ってしまえば車を気にせず歩ける。関東の街って、こういう造りが多い。
人の多い関東ならではの街づくりの方程式なのかもしれない。
車が少ないとどうなるか。
歩く人たち向けの商店が、駅前に密集する。駅から出た人は、スーパーや酒屋、本屋といった地元の商店を楽しむ。ちょっと一杯引っかけてから帰る人もいる。
街の中に、人の流れがある。
人が歩くから、店が生きる。
店があるから、また人が歩く。
この循環が、茅ヶ崎にはあるように感じた。
大曽根は、完全に正反対じゃん

では、大曽根ってどうなんだろう?
完全に正反対じゃん。
街の真ん中を寸断するように、車が行き交っている。大曽根の街を設計した人って、道路を歩いたことがあるのだろうか。
殺風景な車の列に嫌気がさして、人々は足早に家へと帰っていく。
大きな道路でズタズタに街が分断されているから、ちょっと買い物に行くのにも長い距離を歩かなければいけない。
大曽根と茅ヶ崎の構造的な違い。それが、はっきりと理解できた。
街を愛する人が増えれば、街は楽しくなる

では、大曽根は衰退が運命づけられた街なのか。
そんなことはない。
茅ヶ崎が茅ヶ崎たる所以も、なんとなく見えてきた。
それは、この街の人たちが茅ヶ崎を大好きだということだ。
駅前の小さなスーパーで買い物をして、向かいの魚屋に顔を出し、お菓子屋さんをのぞいていく。
その横を、サーフボードを抱えた自転車が颯爽と横切っていく。
海へ向かう人がいて、商店をのぞく人がいて、いつもの暮らしを楽しんでいる人がいる。
街全体が、茅ヶ崎ライフを満喫する人たちであふれていた。

そこが一番のポイントだと思う。
つまり、街を愛しているから、街が楽しくなる。
最初から楽しい街だから愛される。
それもある。
けれど、愛している人がいるから、街はもっと楽しく見えてくる。
大曽根もきっと同じだ。
大曽根を愛する人が増えれば、楽しい街に変わっていくはずだ。
大曽根には大曽根の面白さがある

海はない。
サザンもいない。
全国区の知名度なんて1ミリもない。
茅ヶ崎と大曽根、比べるのも恥ずかしい限り。この記事が茅ヶ崎の人に見つからないよう祈っている(笑)
………っていうか、それがどうした!
大曽根という街を面白がって歩く人がいれば、それでいいのだよ。
そういう人が増えれば、街の見られ方は変わっていく。
僕がこのブログでやりたいことも、そこにある。
つまり、言いたいことはこういうことだ。
これからも大曽根への、暑苦しいほどの愛を語っていくから、よろしく!(笑)
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