
クラフトビールのラベルって、捨てるには惜しいほどカッコいいものばかり。
日本酒のラベルをコレクションしているせいか、僕は酒瓶のラベルが気になる。特にクラフトビールのラベルは、作り手のこだわりがダダ漏れしていて本当に個性的。
名前も、色も、絵柄も、ちょっと普通じゃない。
ブリューパブおおぞねのラベルを見た時も、すぐに思った。
「あっ、このラベル、捨ててはいかんな」
飲み終わった瓶から、ラベルを剥がす

ブリューパブおおぞねのビールは、飲んだ後も楽しめる。
飲み終わった瓶を軽く洗って、バケツに水を張る。そこにラベルが水から出ないように沈めて、一晩置いておく。
翌日、ゆっくり丁寧にラベルを上へ引っ張る。
すると、きれいに剥がれる。

ラベル自体がしっかりした作りなので、焦らず剥がせば破れる心配も少ない。最初に成功した時は、ちょっと感動した。
この芸術的なラベルを、手元に残せるんだと。
最初はただコレクションしていた。
「オレのネコ」という名の沼

ブリューパブおおぞねのラベルは、一本ごとに顔がある。
ポップで、少し怪しくて、どこか愛嬌がある。同じ横顔のモチーフがありながら、ビールごとにまるで別のキャラクターになる。
特に好きなのは「オレのネコ」。

まず名前がいい。オレのネコ。
なんだそれ(笑)
このぶっ飛んだネーミングだけでも最高なのに、「オレのネコ」はラベルのカラーがたくさんある。ネコにも白い子がいて、茶色の子がいて、グレーの子がいるみたいに、色違いのラベルが存在する。

新しいカラーを見つけると、つい買ってしまう。
飲む。
剥がす。
集める。
あれ?
まんまと、ブリューパブおおぞねの作戦にハマっている気がする。
それでもいい。
このラベルは残したくなる。
これ、もう一回貼れるじゃん

ところがある時、気づいた。
剥がしたラベルの接着面に、まだ粘着力が残っている。
これ、もう一回貼れるじゃん。
そこからラベルの使い方が変わった。コレクションするだけではなく、自分の持ち物に貼り始めた。
手帳。
スケッチブック。
マッキントッシュ。
スーツケース。
ラベルを貼れば貼るほど、愛着が増していく。手帳に貼ると、人に見せたくなる。

「これ、うちの近所で作ってるビールのラベルなんですよ」
そう言いたくなる。
自分の持ち物に貼ると、「大曽根の誇り」を身に纏うような気持ちになる。ちょっと大袈裟かもしれない。けれど、持ち物に大曽根のラベルが貼ってあるだけで、なんだか気持ちが引き締まる。
大曽根に住んでいることを、もっと誇りに思っていいんだよ。
そんなふうに言われている気がする。
スーツケースに貼った日、後戻りできなくなった

そして僕は、ついにスーツケースを買った。
正直に言うと、ラベルを貼りたかったからだ。
スーツケースに最初の一枚を貼った時、思った。
後戻りはできないな。

ついに、大曽根の看板を背負って旅に出る人になってしまった。
日本に大曽根をアピールするのが僕の使命なんだと、ちょっと大袈裟に気持ちが引き締まる。誰に頼まれたわけでもない。勝手に背負っているだけだ。
けれど、「勝手に大曽根観光協会」としては、これはもう貼るしかない。
大曽根を連れて旅に出る

このラベルを見て「あっ、大曽根だ!」なんて言う人は、今はまだほとんどいないだろう。
だからこそ、このラベルが大曽根観光大使になってほしい。
スーツケースに貼って旅に出る。旅先でノートを取り出し、旅の余韻を書き留める。チラリと見えるポップな横顔が、誰かの目に留まってくれればいい。

いつか旅先のおいしいお店で、ブリューパブおおぞねのビールに出会えたら最高だ。
その時は、お店の人に言いたい。
「このビールを作っている大曽根から来たんですよ」
ビールは飲んで終わる。
ラベルは終わらない。
ブリューパブおおぞねのラベルは、大曽根の看板としてもう一度旅に出る。
◆土日に仕事が休みだと、たいてい昼から飲んでます:大曽根マルシェ→ブリューパブ大曽根、そして特賞!最高の日曜





