
大曽根でディナーってイメージがあまりない。
だから、美味しいものを楽しもうとなると自然に栄へ足が向いてしまう。
梅雨入り前に、北からヒンヤリとした風が吹き込む初夏の日。
美味しいビールが飲みたくなった僕は、テレビ塔の下にあるお店へ駆け込んだ。

「ナゴロバ」
発酵をテーマにした深みのある料理と、Yマーケットの生ビールが楽しめるお店だ。
最近、栄に行くとほとんどここだよなってくらい通っている。お気に入りのお店である。
午後5時。開店と同時に雪崩れ込んだ。
まずはヒステリックIPAと水茄子

まずは1杯。
Yマーケットの定番中の定番「ヒステリックIPA」を頼んでみた。
苦みの向こうに、爽やかなホップが押し寄せてくる。
初夏の空気にちょうどいい。これから暑くなるぞ、ビールがうまくなるぞ、というワクワク感がある。

おつまみは、岡崎の水茄子。
フワフワとした食感に、フルーツのような甘みを感じる。
そこに酒盗が添えられていた。
ちょこんと茄子の上に乗せて食べると、これまた別世界。甘み、塩加減、旨みが一気に混ざり合う。
一緒に食べていた妻からは、「えっ、これが茄子なの?死ぬほど美味しい」という最上級の褒め言葉が飛び出した。
トッピング全乗っけみたいなビール

ビールは2杯目へ。
「マスターピースエクシード」
ラーメンで言えば、トッピング全乗っけみたいな名前のビールである。
グイッと一口。
Yマーケットらしい大人っぽいモルトを感じる。ヘイジーIPAらしいトロピカルな甘みもある。甘いのに、苦い。濃いのに、キレがある。
名前に負けていない1杯だった。
エリンギが豚ステーキみたいだった

おつまみが続々とやってきた。
まずは、エリンギを焼いたやつ。
ガブリと一口。

思わず「う、うまい」と唸ってしまった。
まるで、豚肉のステーキを食べているように旨みがあふれだす。まじまじとエリンギを見た。
「あれ、エリンギ頼んだけど、間違って豚のステーキが来たんちゃう?」
そんなことを思ってしまうくらい、肉っぽい。
家で何度もエリンギを焼いたことがあるけど、こんなに美味しくはならなかった。どんな秘密があるのだろう。
本当のお肉もやってきた

お次は、塩麹チーズのハンバーグ。
本当のお肉である(笑)
レバーが混ざっているのかな、深みのあるお肉の味がする。チーズもどっしりとした落ち着きのあるまろやかさで、発酵の力を見せつけられるような味わいだった。
うまいよ、うまい。
妻に飲まれたジューシーデリック

ビールは3杯目へ。
「ジューシーデリック」
夏に飲みたくなるヘイジーIPAである。舌にひっかかるようなところがなく、グイグイと飲めてしまう素直な飲み心地。
あまりに飲みやすいので、妻がほとんど飲んでしまったのが唯一の心残り(笑)
この後も、たくさん飲んで、たくさん食べた。
かなり満たされていたはずなのに、まだ飲める。まだ食べられる。うまい店って怖い。
名古屋だから味わえる贅沢

食にうるさい妻が、こんなことを言っていた。
「ここのお店、東京だったら予約もいっぱいで入れないよ」
たしかにそうかもしれない。
東京だったら、もっと構えて行く店になっているのかもしれない。予約を取って、時間を気にして、混んだ店内で「人気店に来たぞ」と思いながら味わうようなお店かもしれない。
人の少ない名古屋だから、ふらっと入って気軽に味わえる贅沢がある。
栄の真ん中で、そんなことを思った。
帰ってきた大曽根で
帰り際、大曽根商店街でコーヒーを飲んで帰った。
栄で美味しいビールを飲んできたって話を店長さんにしたら、一言。
「あら、美味しいビールなら商店街にもありますよ」
仰るとおりでございます。
次は商店街で、たっぷりビールを飲まないとね。
◆大曽根商店街でビールならここ!:「ブリューパブおおぞね」が帰ってきた|壁の絵に感じた街の奥行き





