空がオレンジ色に包まれた早朝。
サッカーワールドカップで日本代表が、強豪オランダに2度追いついてドローという歴史的快挙を成し遂げた。
隣では妻がガッツポーズをしている。
その横で僕は、別のことで静かに気持ちが固まっていた。
「BIWA100 ULTRA WALK」にエントリーしよう。
日本代表が追いついた朝、僕は100キロに申し込むことにした

長浜から大津へ。琵琶湖の東岸100キロを28時間で歩くウルトラウォーキングである。
きっかけは「100キロウォークの聖地」と呼ばれる喫茶はじまりだった。お店の方たちが、この大会にこぞって参加されるという話を聞いたのだ。
僕はわりと流されやすい。
「それなら僕も行こうかな」
そんな軽さで、BIWA100へのエントリーを決めた。
去年出場した尾張三河ウルトラウォーキングも同じ日に開催される。本当は今年も尾張三河に出ようと思っていた。
一度歩いたコースなら、どこがしんどいか分かる。どこで休むべきかもイメージできる。去年苦しみ抜いたぶん、リベンジしたい気持ちもあった。
坂が少なくて楽そうだった

では、なぜBIWA100を選んだのか。
坂が少なくて楽そうだからである。
100キロ歩く時点で何を言っているんだという話だが、去年の尾張三河は山の大会だった。BIWA100は文字どおり湖の大会。平坦な道が続き、難易度は低めだという話も聞いていた。
楽な方に流される弱いヤツなんです(笑)
ただ、楽そうという理由だけで終わらないのが100キロウォークである。
大会が違っても、結局は100キロ歩く。最後にものを言うのは、作戦よりも体力だ。去年の僕には、そこが足りなかった。
去年の僕には、体力が足りなかった
去年は夏の暑さに負けた。
走るつもりはあった。体を絞るつもりもあった。準備するつもりだけは、ちゃんとあった。
でも、気づけば酒を飲んでダラダラしていた。
ランナーというより、腹の出たおっさんが気合いでなんとかしようとしている感じだった。もちろん、それで100キロが楽になるわけがない。
だから今年は、そこを変えたい。
三河の仇は、琵琶湖で討つ。
大会は違う。でも、100キロ歩くことに変わりはない。去年の反省を持ち込めるなら、場所が琵琶湖でもやることは見えている。
42キロを楽に走れる体を作る

しっかり走り込むこと。
体を絞ること。
そして、42キロを楽に走れるくらいの走力を作ること。
去年、ひとつ分かったことがある。フルマラソンを楽に走り切れるくらいの走力があれば、100キロウォークは長めの散歩くらいの感覚で終えられるかもしれない。
もちろん、まだ仮説である。
でも、ただ歩く練習を積むより、自分にはそっちの方が合っている気がする。走れる体を作っておけば、歩き続ける余裕も増えるはずだ。
僕の目には、大津での「最高の景色」がすでに見えている。
問題は、その前に名古屋の夏と冷えた酒に勝てるかどうかである。
◆去年は25時間9分59秒でした:100キロウォークの聖地。名古屋・大曽根「喫茶はじまり」——完歩おめでとう!にうるっときた





