イラン危機を戦国で読む。後詰、石山本願寺、そして本能寺まで見えてきた

ブログを書き始めて1年半、初めての政治ネタ。

正直、こういう話を書いていいものか悩んだ。でも、書いておこう。

どっちが正しいということではなく、見方を変えれば難しい話も面白くなるよってこと。

僕らしく噛み砕いて話そうと思う。ちょっとの間お付き合いを。

戦国時代も今も人の心は変わらない

ニュースを見ていて、何が起きているのかは分かる。けれど、何を狙っているのかが分からない。

そんな瞬間がある。

今回のホルムズ海峡の話も、まさにそうだった。

イラン。アメリカ。中国。二転三転四転五転……。

戦争の話に見える。石油の話にも見える。国際政治の話にも見える。

なのに、全体の絵がなかなかつかめない。

そんな時、ふと頭に浮かんだのが、戦国時代だった。

すると急に、盤面が立ち上がってきた。

ホルムズ海峡を戦国で読むと、「後詰」の話になる

今回の構図を戦国ふうに置き換えると、こう見えてくる。

前線にいるのがイラン。その後ろにいるのが中国。

そしてアメリカは、前線の敵を叩くというより、後詰(ごづめ)が本当に来るのかどうかを試している。

戦国でいう後詰とは、前で戦う味方を支える援軍のこと。

後詰は、実際に到着することも大事。ただ、それ以上に大きいのは、「あの城には後詰が来る」と周囲に思わせること。

後ろに主君や同盟軍の兵が控えている。いざとなれば援軍が来る。その安心感があるだけで、城は持つ。兵も耐える。攻める側も、軽々しく踏み込めない。

逆に、その後詰が来ない。あるいは、来られない。

そう見えた瞬間に、城の中の空気は変わる。周囲の国衆の心も揺れる。

「あの主君は、本当に守ってくれるのか」という問いが立ち上がる。

後詰を出せず、勝頼は滅亡した

ここで思い出すのが、高天神城(静岡県掛川市にあった難攻不落の城)。

高天神城の話で興味深いのは、単に城を巡って争ったことじゃない。信長があえて開城を認めず、武田勝頼が後詰を送れないことを天下に見せつけたところにある。

後詰が来るかもしれない。そう思わせているうちは、城も持つ。威信も持つ。

ところが、高天神城ではその逆が起きた。勝頼は動けなかった。そして、「動けなさ」を隠すこともできなかった。隆盛を誇った武田氏は、そのわずか1年後に滅亡している。

高天神城で露わになったのは、兵力の不足だけじゃない。いざという時に城を救えない主君なのではないか、という疑いだった。

後詰は兵力の話である前に、信用の話なのだ。

本丸はイランではなく、その後ろにあるものかもしれない

ここが今回いちばん面白いところだと思う。

表に立っているのはイラン。けれど、本当に試されているのは、その背後にいる中国なのかも。

もちろん、これは断定ではない。僕がニュースを追いながら見えてきた、一つの読み筋だ。

イランを締める。石油の流れを絞る。市場を揺らす。物流や保険や決済まで含めて圧力をかける。

そうやって前線を苦しくしながら、後ろにいる中国がどう動くかを見る。

もし中国が動けなければ、イランだけではない。反米を掲げて中国に近づいている国々にも、かなり大きなメッセージになる。

中国は平時の大商人ではあっても、有事の後詰としては守ってくれないのかも。

戦国でいえば、一城を落とすこと以上に、その城主の威信を削ることに近い。

前線の敵を叩く。その奥で、後ろ盾の信用を揺らす。この二重の打ち方が、今回の盤面をただの海峡封鎖以上のものにしている気がする。

そこで浮かんできたのが、信長だった

この流れを見ていた時、頭に浮かんだのが織田信長だった。

従わせる。包囲網を崩す。相手の後ろ盾ごと揺らす。

個々の敵を倒すというより、敵が敵でいられる条件そのものを壊してしまう

その感じが少し似ている。

もちろん、信長とトランプが同じだと言いたいわけではない。歴史上の人物と現代の政治家を一対一で重ねるのは、かなり乱暴だからね。

それでも、戦い方の匂いとしては近いものを感じた。

勝ち急ぐ信長とトランプ

そして、ここでしっくりきた言葉がある。

勝ち急ぎ。

これだ、と思った。

信長っぽさは、強さそのものだけじゃない。

勝ち筋が見えた瞬間に、そこを一気に走り抜けようとする速さにある。

今のトランプの動きにも、そういう「勝ち急ぎ」の匂いがあるように見える。

大統領の任期は残り2年と少し。中間選挙も近づいてくる。原油高や支持率低下を長く抱えたままではいられない。

つまり今のトランプは、ただ信長っぽいのではなく、残り時間が見えている信長なのかもしれない。

のんびり包囲網を崩している余裕はない。勝ち筋が見えたなら、一気に次の景色まで持っていきたい。

そんな焦りが、ホルムズ海峡の奥にうっすら見える。

5月に「開けてびっくり玉手箱」の可能性

ここまで考えて、ひとつの絵が浮かんできた。

この混乱は、どこかで一気に和平演出へ転ぶための助走なのではないか。

もしそうだとしたら、かなり信長的だ。

危機を広げる。相手を揺らす。後詰の中国を表に引っ張り出す。そのうえで、あるタイミングで「もう決着は見えた」と世界に見せる。

僕が勝手に想像しているのは、5月に「開けてびっくり玉手箱」みたいな展開だ。

中国が仲介役として前に出る。イランが何らかの譲歩を見せる。

そして、トランプと習近平が握手して、「平和な世界を取り戻した」。そんな絵が出てくる。

トランプの狙いは、アメリカ包囲網撃破なのかも

これを戦国でたとえるなら、僕の中では石山本願寺の降伏に近い。

つまり、長く信長を苦しめてきた大きな対抗軸が、ついに降りたということ。

そのことで、天下統一の景色が一気に現実味を帯びる局面だった。

今回の話でいえば、イランとアメリカが和解した、だけでは小さい。本当に大きいのは、中国が仲介に出てきて、イランが譲歩した形になることだ。

それはイランとの局地的な停戦で終わらない。

中国が“後詰”から“和睦を持ってくる側”に回ったことになるからだ。

もしそんな絵が出てきたら、トランプにとってはかなり大きい。「アメリカ包囲網を打ち破ったのは、俺だ!」と自分を演出できる。

もちろん、これは僕の仮説にすぎない。

けれど、もし本当にそうなったら、あとから振り返って「ああ、あれは本願寺の降伏あたりだったのか」と見える気がしている。

その次に来るのは、本能寺かもしれない

ここから先が、いちばん戦国っぽくて、いちばん怖い。

信長は強い。

強いからこそ、勝ち筋が見えた時に次を急ぐ。そして、急ぎすぎた時に、火は足元から回る。

だから、もし5月に玉手箱が開いて、トランプと習近平が握手する絵が出てきたとしても、それで安心とは限らない。

むしろ戦国好きとしては、そこで逆に身構えてしまう。

次に待つのは、本能寺じゃないか。

本能寺の怖さは外敵ではなく、いちばん近いところから火が出ること

支持者の空気。共和党の内部。

アメリカ国内から火の手が上がることかもしれない。

そのあたりから、静かに流れが変わる。そんな想像をしてしまう。

ニュースが分からない時、戦国時代で読む

国際政治って複雑で難しい。

だからこそ、戦国時代に置き換えると見えてくる。今も昔も、人の心は変わらないからね。

今回のホルムズ海峡のニュースは、僕にとって、そんな出来事だった。

そして今、いちばん気になっているのは、海峡がどうなるかだけじゃない。

勝ち急ぐ信長の先に、本願寺の降伏が来るのか。そのあと、本能寺の火は上がるのか。

そこを、もう少し見ていたいと思っている。

2026-04-15|
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