1週間前、途中までプレーして宿題になっていた明治村謎解きレベル4。
ついに、その続きをやりにいく日が来た。
曇り空に、時おり光が差し込む。
肌にまとわりつくような、ゆるい湿気。
こういう天気は、思考がほどける。
今日の明治村は、きっと謎を解くために用意された舞台だ。
いきなり授業料をお支払いするハメに…
意気揚々とゲートへ向かう。
ポケットを探る。
──ない。スマホが、ない。
明治村の村民パスはスマホの中。
つまり、スマホがなければ入れない。
財布から2500円を取り出して、しれっと入場する。

財布も心も、2500円分だけ軽くなった。
これが、今日の最初の教訓。
明治村に行くときは、スマホを忘れずに。
お金で買った教訓は、心に深く突き刺さる。
レベル4、再び歩き出す

今回のターゲットはレベル4。前回、半分だけ解いて終わっていた謎だ。
追加キットを手に、再び歩き出す。
レベル4。それは、素直な面白さが詰まったレベル。
謎を仕掛けた誰かの思惑が、解くたびにふっと浮かび上がってくる。
この快感を味わうために、僕は謎解きを続けているんだと思う。
さすがにレベル4だね。途中、まったくわけわからん問題もあった。
でも、そこは最初に目星をつけておいたヤツを犯人だと仮定すると、サクッとスルーできて道が開けた。

ゴールは近い。足取りも軽く、明治村の小道を進む。
風に揺れる木々の匂い、土の湿った香り。
満開の緑が、目にやさしい。
遠くから聞こえてくるウグイスの声が、空に透き通っていく。
世界が静かに、色を変えた気がした。
立ち上がる立体構造──クライマックスへ

そして、最後の謎が目の前にあらわれる。
「え、これ全部つながるの?」
頭の中が疑問符で埋めつくされる。
書かれているとおり、ひとつずつ手に取って、組み合わせてみた。
……つながった。しかも、立体的に。
思いもしなかった形が、目の前で立ち上がる。
平面にしか存在しないと思い込んでいた世界が、グググッと三次元に跳ね上がった。

圧倒的だった。
ただ、立ち尽くすしかなかった。
謎を作った誰かの想像力に、膝を折りたくなるほどだった。
いま僕は、大曽根商店街を舞台に、自分なりの謎解きを作っている。
けれど、この明治村レベル4のクライマックスは、まるで次元が違った。
固定観念を壊すこと。見えていない壁を、壊すこと。
それが、謎解きの醍醐味だと、全身で思い知った。
自分の中に眠る固定観念。
それが何かを見つけ出せたら、きっと僕も、誰かの心を揺さぶる謎を作れる気がする。
終幕、そして次の挑戦へ

2日間にわたって取り組んだレベル4は、ようやく幕を下ろした。
やっぱり、レベル4だった。
想像していた通り、手強く、でも胸の奥に火が灯るようなダイナミックな展開ばかりだった。

そして──新たに手にしたレベル5のキット。
袋を開ける前から、すでにじわじわと熱がこみ上げてくる。
きっとまた、思いきりボコボコにされるだろう。
でも、それが楽しみでたまらない。
未来の自分がどんなふうに挑み、どんなふうに倒れ、どんなふうに立ち上がるのか。
その物語を、この手で刻んでいく。

そして、忘れちゃいけない。
明治村に行くときは、スマホを忘れずに(笑)
今日、僕が身をもって得た最大の教訓だからね。





