
中東っぽい音楽が聞こえてきた。
大曽根商店街の真ん中では、セクシーな衣装の女性が踊っている。
……何があった大曽根(笑)
5月なのに、夏が来た

5月の半ば。なのに、夏が来た。
太陽の光がジリジリとアスファルトを照りつける日曜日。毎月第3日曜は大曽根マルシェの日だ。
暑すぎて家にいるのがもったいない。そんな気分になって、僕は商店街へ向かった。
通りの中央にはライブステージ。その周りを囲むように屋台が並ぶ。占い、たこ焼き、ピザ、アクセサリー。

最近おなじみになりつつある大曽根マルシェの布陣だ。
ただ、今日は何かがおかしい。
中東のようなエキゾチックな音楽。真夏みたいな日差し。どこか異国感のある空気。
いつもの大曽根なのに、少しだけ違う街に来たみたいだった。
夏の甘酒、めちゃくちゃアリだった

そんな中、いつもお世話になっているユーモアコーヒーさんの屋台を発見。
暑いしアイスコーヒーかなと思ったら、気になる文字が目に飛び込んできた。
「冷やし甘酒」
甘酒って冬の飲み物じゃないの?
そう思いながら聞いてみると、米と米麹だけで作られた甘酒とのこと。お店を切り盛りされているお2人も大好きなのだそうだ。
これはいくしかない。
ひんやり冷たい甘酒をひと口。
じんわりと汗をかいた体が、スーッとほどけていく。甘みは控えめ。その代わり、爽やかな酸味があってグビグビ飲める。

「アミノ酸が豊富で夏にピッタリですよ」
そう教えてくれた。
ランニングしたばかりの体に、めちゃくちゃ染みる。
甘酒って冬のものだと思っていた。いや、夏こそアリかもしれない。
これだけで、今日マルシェに来た価値があった。
禁断であり、背徳である

もう少しマルシェを歩いてみる。
すると、夏みたいな水色を差し色にした涼しげなキッチンカーが目に入った。
そこに書かれていたのは、
「禁断のマヨ」

禁断。
いったい何が禁断なのか。お店の方に聞いてみた。
「背徳のマヨソースがかかった唐揚げです。最初は辛くて、後から甘みが来ます」
禁断であり、背徳でもある。
俗に生きる僕ですから、そりゃ頼むでしょ(笑)
注文を受けてから揚げてくれるらしい。
ジュワジュワという音。立ちのぼる香ばしい匂い。ほどなくして唐揚げがやってきた。

Mサイズなのに、プラスチックカップからはみ出すボリューム。Lサイズなんて頼んだら、夕飯を失う覚悟が必要だろう。
熱々の唐揚げにかぶりつく。
サクッとした衣。
その上から、とろけるように絡むマヨソース。

ピリッとした辛さの刺激が来る。マスタードだろうか、胡椒だろうか。
そのあとに鶏肉の旨みがジュワッと広がり、最後にハチミツのような甘みがふわっと包み込む。
禁断である。
そして、背徳である。
気づけば、Mサイズで十分すぎるほど満腹になっていた。ちゃんとマルシェを満喫した気がする。
生きていてよかった、と思った日曜

ステージでは、男女2人組のギターデュオが歌っていた。
フラワーカンパニーズの名曲「深夜高速」だ。
「生きていてよかった〜、生きていてよかった〜」
のんびり流れる日曜の午後。
……生きていてよかった。
◆大曽根で生きていく:大曽根でやりたい7つのこと|散歩・観光・カフェ・昼飲みまで歩いて楽しむ街案内!





