
大曽根商店街、午後10時。
街路灯だけがこうこうと灯っている静かな通りに、見慣れない光を放つお店があった。
たしか、ここには時計店があったはず。店を閉めてからは、シャッターが降りていた場所だ。
近づいて看板を見ると、こう書いてあった。

「昭和歌謡 バーエデン」
そしてその下には、「12月4日プレオープン」の文字。つまり今日が、まさに開店初日。
一体どんなお店なんだろう?物は試しだ、と自分を奮い立たせて、思い切ってお店の扉を開けてみた。
ガラスの十代と一緒にタイムスリップ

♩壊れそうなものばかり、集めてしまうよ〜
店内に入った瞬間、このフレーズがお迎えしてくれた。少年時代を一気に思い出すような感覚。光GENJIの「ガラスの十代」がBGMで流れていた。

元時計店だった店内は、当時使われていたショーケースや棚がそのまま活かされている。
ガラスの中には、懐かしの『ジャンプ』、アイドルのレコード。さらに、ファミコン、本物の駄菓子まで並んでいる。さながら昭和カルチャーの博物館。もう懐かしさ全開なんだよ。
昭和歌謡を聴きながら、ノスタルジーをさまようバー

カウンターに座って、お店の方に話を聞いてみた。
どうやらここは、「昭和歌謡を聴きながらノスタルジーの世界をさまようバー」らしい。
伏見にあるバーの系列店で、大曽根にあるアニソンバーも同じ系列とのこと。
なるほど、だから内装もBGMも、まるっと“世界観”込みで作られているんだなと納得。
日本酒と駄菓子で、昭和スイッチON

まずは日本酒を一杯注文。おつまみとして出てきたのは、まさかの駄菓子。
ポリポリ食べながら日本酒をちびちびやって、店内に流れる昭和歌謡をぼーっと聴く。
聴きたい曲があればリクエストもできるそうだ。僕にとって昭和歌謡は近藤真彦だね。「ギンギラにさりげなく」とか「スニーカーぶる~す」とか聴きたいところ。
カウンターに立っていたお店の方は、昭和はかすってなさそうな若い女性。「知らない曲ばっかりじゃない?」と聞いてみると、「聴いてたら覚えます」と笑っていた。
この「昭和ど真ん中じゃない人」が、昭和歌謡に囲まれながら自然体で働いている感じも、なんだかお店の空気に合っていていい。
昼飲みOKな、商店街の新しい“たまり場”になるかも

話をしているうちに、「そのうち昼の3時から翌朝5時までお店を開ける予定なんです」と教えてくれた。
大曽根商店街の中に、昼呑みできるお店ができるのはうれしい限り。
日本酒と駄菓子と昭和歌謡。昼下がりからノスタルジーの海をさまよえる場所が、またひとつ増えそうだね。










