
クリスマス気分に踊らされ、散財した男の話である。
12月23日。一年で最も街が輝く日。
そりゃもう、僕も浮かれ気分を隠しきれないまま、栄へと足を伸ばした。
暖かな日差しが降りそそぐ。あえてコートを着ずに、ちょっと寒い格好のまま地下鉄大曽根駅から栄へ。
……だって今日は、買うものが決まってる。
そう、コートを買いに行くんだ。
黒コーデおっさん、夜に消える問題
僕が持っているコートは真っ黒なやつ。
こないだ会社から帰る時、コートを着込むと上司がこんなことを言い出した。
「日本の男性は黒の服ばかり着る。夜になると見えないんだよ」
いや、これ、地味に刺さった。
気になってたんだよね。僕を含めたおっさんたちは、ほとんど全員、制服のように黒ずくめ。
黒コーデは夜になると、忍者のように闇に溶け込む。そして突然、目の前に人がいて驚くことがたびたびあるんだ。
コートくらいは明るい色にしておこう。でないと、畳の上では往生できそうにない。
予算5000円のはずだったんだ(本当)
というわけで、ユニクロや無印でお手頃な明るい色のコートを探しに行ったんだ。自分へのクリスマスプレゼントってことにしてね。
丸栄ガレリアの無印にやってきた。
狙いは5000円くらいで風がしのげる程度の安いやつ。
どうせ、着られる期間は3ヶ月程度と短い。適当なので寒い期間を逃げ切ってしまおうという計画だ。
お店の中をゆっくり見て回る。
ガレリアの無印は名古屋最大規模のお店ということもあって、サイズ切れもなく品揃えは充実。
お目当てのものもすぐに見つかった。そいつを持ってレジへ……のはずが。
無印ラボを封鎖せよ

無印の中でもグレードの高い商品が置いてある「無印ラボ」。
うっかり入ったら、あぁぁ、見つけてしまった。
某有名刑事ドラマで主役が着ていたミリタリーコートである。
見た瞬間、「これしかない」ってなった。ずっと欲しかったやつなんだよね。
ミリタリーコートっぽいハードさは残しつつも、今っぽい素材で軽く、明るいグレーが街に馴染む感じになっている。
価格:1万9900円。予算の4倍
値段を見てみる。1万9900円。予算4倍オーバーである(涙)
「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」
無印ラボという現場で、僕の予算が殉職した。
一応試着してみよう。粗探しをして、買わない理由を探すふりをするという不毛な時間。
ガバッと着てみる。
いいじゃん、いいじゃん!
ミリタリーコートらしく、マントのようにダボっと羽織る感じ。やっぱり、カッコいい。
こいつを着れば、どこかの橋も封鎖できそうな気分になってくる。
そして明るい色なのも、自分が求めていたものとピッタリ。
Mサイズが1着だけ、って言われたらさ…

Mサイズはこの1着だけ。
無印で1万9900円なら、他のブランドなら10万オーバーになるでしょう。
もうこれしかない。誰かに取られないよう手から離すことなくレジへ持っていったのは言うまでもない。
「いい買い物ができた」
そんな充実感いっぱいで大曽根へと帰ってきた。
あっ、そういえば忘れてた。妻へのプレゼント、どうしよう……。
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