己書の水彩に慣れたころ、カラー筆ペンという試練が立ちふさがった

2026-05-17 /

何かを練習していて、少しできるようになった気がした瞬間、なぜか次の壁がやってくる。

「試練」だと感じたなら、それは乗り越えられる。

2日連続の己書。僕は新たな試練にぶち当たった。

簡単そうに見えたネコちゃんたち

毎月一度、平日に来られない人のために開かれる土曜日の幸座(講座)。平日に来られる僕も、ちゃっかりと出席させてもらった。

先生からは「皆勤賞だね〜」とお言葉をいただき、幸座がスタート。

昨日に続いて、ネコちゃんのお題をセレクトした。ザックリと描かれていて、簡単そうに見えるネコちゃん。

いやいや、これがテクニックの集大成のようなものだった。

補助線を書いてから顔を描く。小さなエリアにグラデーションを描き出す。水彩で色をにじませる。他にも、書ききれないほどの技を教わった。

今日はそのテクニックを、最初からすべてぶつけて描いていく。

切れ長な目の、美人のネコちゃんたち。

補助線を書く技で、下絵はあっという間にできた。

カラー筆ペンという新しい世界

ここで、先生から新たな世界を広げてくれる提案があった。

水彩絵の具の代わりに、カラーの筆ペンで色を描くという技。

己書では、「呉竹(くれたけ)」と共同開発したカラーの筆ペンがある。

先生がその筆ペンを見せてくれた。大きなペンケースに、色とりどりの筆ペンがぎっしり詰まっている。その数、なんと40本近く。

「青空」とか「宇治抹茶」とか、名前だけで楽しい深みのある色。赤、青、黄のようなパキッとした原色まで、各種取りそろえていた。

このネコちゃんのお題は、カラー筆ペンを使うためのお題でもあったらしい。

なるほど。

カラー筆ペンなら、家で練習するときにも絵の具の代わりにちょうどいいかもしれない。

新たな世界が広がるようで、僕も乗り気になって挑戦してみた。

これが激ムズだった

使い方は水彩絵の具と同じ。

まずは、筆で水を張る。そこにカラー筆ペンで色を乗せていけばいい。

簡単そうに聞こえるでしょ?

これが激ムズだった。

色を一滴乗せる。すると、一瞬でその周囲が色に染まる。

まるで、透明な水にコーヒーを少し入れたような感じ。絵の具だとジワッと広がるところが、筆ペンだと一気に走っていく。

「少しだけ、乗せていけばいいですよ」

先生はそう教えてくれる。

少しだけ。
少しだけ。

そう思っているのに、色は一気に広がっていく。

ティッシュで色を吸い取りながら、試行錯誤が続く。

さらに、この筆ペン、ちょっとクセがある。キャップを開けると、インクが飛び散るのだ。

あっ!

気づくと、ハガキが青い点々で染まっていた。指を見ると、もうベチャベチャにインクが付いていた。

む、難しい……。

試練だと感じたなら、乗り越えられる

ここ最近、水彩に手応えを感じていたところに、新たな試練が立ちはだかった。

僕は難しいことにぶち当たった時、こう考えている。

「試練は、乗り越えられるものにしか訪れない」

乗り越えられないものなら、試練とは感じない。早々に無理だと判断して、避けて通っていくだけ。

僕はこの難しさを「試練」だと感じた。

ということは、乗り越えられる。

僕が乗り越えられると踏んで、先生もカラー筆ペンを教えてくれたのだろう。

先生の期待に応えたい。なにより、新しい挑戦に飢えている僕にとって、こんなに楽しいことはない。

白いシャツで挑むものじゃない

色々と先生の話を聞いてみると、呉竹のカラー筆ペンは穂先が柔らかく、インクの出が多いらしい。

ぺんてるのカラー筆ペンなら、ほどよいインクの出で細く描くには扱いやすいとのこと。

ではなぜ、己書では呉竹を使うのか。

どうやら、もっと扱いやすいものを呉竹と開発しているらしい。

「そちらをお楽しみに」

先生はそう教えてくれた。

苦心惨憺。今回も、なんとか描き切った。

キリッとした目つきのネコちゃんは、僕が一目惚れしたあの子にそっくりだった。

最後に先生が教えてくれた。

「カラー筆ペン使う時は、白いシャツはやめといた方がいいよ」

えっ、やばい!

これから仕事だよ!

あわててシャツを見た………

先生、冗談がお好きなんですね(笑)

◆実は、このネコちゃんが描きたくて己書始めました早く描くつもりが一目惚れ。己書のネコちゃんに心奪われた日

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