
全国14社70種類のクラフトビールが一堂に集まるお祭り。
そう、今日は名古屋のど真ん中。
テレビ塔の下で繰り広げられる、クラフトビールの祭典「ナゴビア」の日だ!
地下鉄の階段を駆け上がった瞬間、まぶしい夏のような日差しが、芝生広場いっぱいにキラキラと降り注いできた。

ウクレレののどかなBGMが、ゆるやかに空気をゆらす。
もう、心が跳ねる。
周りを見渡せば、ビール好きたちがグラス片手にワイワイガヤガヤ。
笑顔と笑い声が、陽気な風に乗って広がっていた。
🍺 まずは名古屋の宝「ワイマーケット」へ
200円の券15枚がセットになった当日チケットを握りしめ、いざ、ビール探検の旅へ。
まず最初に向かったのは、主催者ワイマーケットのブース。
この日のために仕込まれた限定ビール、「セントラルパークIPA」へ直行だ。

一杯目。
手にしたグラスは、黄金色ににごった液体が光を透かして輝いていた。
香りをかいだ瞬間、草原を駆け抜ける風の匂い。
テイスティング勉強中の身、ここは本気モードだ。
- まず質感、濃厚でジュースのようなボディ
- アタックは強め、舌先にピリリとくる刺激
- するりと喉に滑り込むサラサラのテクスチャ
- 味わいは、爽やかな苦味が心地よい
- 炭酸のシャープな締めくくり

芝生に腰を下ろし、太陽の光を浴びながらこの一杯を味わう。
名古屋の真ん中に、ぽっかりと草原が生まれたみたいだった。
風が緑をなで、空がぐっと近づいてくる。
それだけで、今日ここに来た意味があると思った。
🍺 お次は今池の「みゃーブリュー」
二杯目。
向かったのは、大曽根のすぐ隣、今池にある「みゃーブリュー」のブース。
ずっと気になっていたけど、なかなか足を運べずにいたお店だ。
今回のお目当ては、名古屋ウィメンズマラソンをイメージして作られたビール、「GOSE U-MEN」。

グラスに注がれたビールは、ピンクと黄金色が溶け合ったような美しい色合い。
この名前、梅の名産地である埼玉県 越生(ごせ)の梅と、ウィメンズマラソンをかけたダジャレから生まれたようだね。
しかも赤紫蘇もブレンドされていて、香りも色も、特別な一杯になっている。

ゴクリと一口。
- 黄金色とピンク色が溶け合ったような、美しく軽やかな見た目
- とろみは感じられず、さらりとした飲み口
- ほんのりと赤紫蘇の香りがふわりと漂う
- キラキラとした梅の酸味が広がる
- 炭酸の刺激が梅の酸味を流していくような爽やかな余韻
走った後にこの一杯が出てきたら、全身の疲れがスーッと溶けていくに違いない。
この味、この発想、この遊び心。
みゃーブリュー、やっぱりただものじゃなかった。
近々、必ず今池のお店にも行こう。
そんな約束を、自分自身にこっそり交わした。
🍺 ポップでカラフルな神戸の「open air」
三杯目。
ずらりと並んだカラフルな缶にひかれて、神戸の「open air」のブースへ。

選んだのは、甘みのある「フットステップス」。
太陽をそのまま絞ったような見た目に、期待値が跳ね上がる。
口に含むと…
- まるで濃厚なオレンジジュースのような見た目と質感
- アタックは中程度
- ねっとりとした濃厚さで舌にとろけるように絡む
- 甘みのあとから、ほろ苦さがふわっと追いかけてくる
- 完熟グレープフルーツをそのまま絞ったような味わい
- 余韻は、甘みがスッと消えて、爽やかな炭酸だけが口の中に残る

この濃厚さ、このとろみ、この複雑さ。
クラフトビールって、こんなにもドラマチックだったんだ。
🍺 お酒を言葉にあらわす難しさ

その後も、あちこちのブースを巡りながら、いろんなビールを飲んだ。
グラスを持った手が、芝生の緑に映える。
笑い声が空に溶けていく。
陽ざしが、顔をポカポカにあたためる。
この一瞬一瞬が、たまらなく愛おしかった。

最近、日本酒ばかり飲んでいたけれど、あらためて思った。
ビールも日本酒も、質感やテクスチャを言葉にするのは、本当に難しくて奥が深い。
違いを感じ取る。言葉を探す。そこに、自分だけの表現を見つける。
帰ったら、唎酒師のテキストを読み返そう。
そんなマジメなことを考えてる自分に、ちょっと笑った。
でも、それくらい今日の体験は、僕の心に火をつけた。
🍺 お酒を楽しむ一日、最高だね

ふと見上げたテレビ塔が、日差しの中に、ぼんやりとかすんでいた。
ほろ酔いのまま、芝生に寝転んで、ぽつりとつぶやいた。
今日、僕はまた一歩、好きなものに近づけた気がする。
最高の天気。
最高のビール。
最高の人生。
そんな一日だった。






