描きたい。もっと自由に、もっと僕らしく──世界堂で水彩絵の具を買った日。

2025-06-26 /

もっと、もっと、上手くなりたい。

己書の幸座(講座)を2度経験して、胸の奥に小さな火が灯った。

その火は、じわじわと熱を増している。

前回の幸座では、人生で初めて水彩画に挑戦した。

筆で描くなんて、中学校の美術の授業以来。

いや〜難しかったよ。

水の動きに翻弄されながら、色に感情を乗せていく。

にじみ、ムラ、意図しない広がり…。

全てが、思い通りにならない。

だからこそ、面白かった。

水彩との出会い──色と感情が混ざり合う2時間

たった2時間じゃ、水彩画の“呼吸”なんてつかめない。

水は自由で、気まぐれで、繊細だ。

こちらが力んだ瞬間、すぐに機嫌を損ねてしまう。

あの日描いたネコも、三毛なのか水たまりなのか、最後まで判断できなかった(笑)

でも、不思議なもので。

終わったあとに感じたのは、恥ずかしさよりも「楽しかった」のほうだった。

やりたい気持ちは技術よりも大切なのかな

先生の幸座は月に2回。

とても丁寧で、やさしくて、気づきが多い。

けれど、このペースでは上達していけるのかちょっと不安。

もっと描きたい。

もっと、あの不器用な線に、命を吹き込みたい。

どうせ始めたなら、ただの趣味で終わらせたくない。

ちょっとくらい自信を持てる作品を描いてみたい。

できることなら、誰かが「いいね」って思ってくれるような──僕らしいパンチが効いた作品を。

自分らしさって、なんだろう?

自分らしさって、何だろう。

そんな問いが、ふと心をよぎる。

でも今はまだ、それを探す前の準備運動の段階。

まずは、先生が出してくれたお題を、全力で描く。

それが、きっと、自分の輪郭を見つける近道なんだと思う。

世界堂へ。アーティスト気取りで、今日は本気

そんな気持ちを胸に、僕は矢場町に降り立った。

梅雨の晴れ間。

空はギラギラとまぶしくて、空気はむっとするほど蒸し暑い。

汗がにじむシャツを気にしながら、僕はパルコ南館のエスカレーターに乗り込んだ。

目指すは8階。

僕の“心の秘密基地”──画材店の世界堂だ。

ホルベイン24色と、未来のネコたち

画材なんて、無縁で生きてきた。

けれど僕は、ボールペンが必要だとかっこつけてこのお店で買っている。

絵なんて描いたこともないのに、アーティスト気取りでね(笑)

でも今日は正真正銘、己書アーティストの端っことして、この場所にやってきた。

だって僕、もう8枚も己書を描いたんだよ?たった8枚と言うべきかな(笑)

棚に並ぶ絵の具たち。

その中で、ひときわ目を引いたのが──ホルベインの水彩絵の具・24色セット

先生も使ってると教えてくれたもの。

これを使えば、あの繊細なにじみを、僕も再現できるかもしれない。

さらに、筆は4本。細〜大までフルラインナップ。

絵の具を入れるアルミパレットも、ちゃんとゲット。

いわば、僕の“己書キット”の完成だ。

描く準備、整いました。

お店を出て公園で、絵の具の箱をそっと開けてみた。

ネイビーのチューブを手に取る。

深みのある藍色が、まるで空を切り取ったみたいに感じた。

この色で何を描こう。あのにじみで、どんな物語が生まれるだろう。

胸がドキドキする。

まるで遠足前夜の小学生みたいに。

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