
家で気軽に水彩を楽しみたい。
そう思ったこと、ありません?
水彩って、描いてみたい気持ちはある。けれど、絵の具を出して、水を用意して、片付けて……となると、ちょっと腰が重くなる。
そんなことを思っていたとき、こないだの己書の幸座(講座)で先生から耳寄りな話を聞いた。
「カラー筆ペンが、水彩絵の具代わりになりますよ」と。
しかも、調べてみると、いつも使っている筆ペンメーカー「ぺんてる」がカラー筆ペンを出しているらしい。

その名も「アートブラッシュ」。
使い慣れた筆ペンと同じ穂先なら扱いやすそうだし、何より名前がいい。
アートブラッシュ。なんだか芸術家っぽいじゃないか(笑)
というわけで、アマゾンでポチッ。
届いたのは、18色セットのアートブラッシュ。
最近、水彩色鉛筆やハーフパンも増えて、僕の部屋は小さな画材沼になりつつある。そこへ18本の筆ペン追加。
画家のアトリエがカオスになる理由が、少しわかった気がした。
まずはネコちゃんを描いてみる

実際に描いてみよう。
まずはハガキにネコちゃんを描いていく。
こないだ描いたばかりだから、勘所はなんとなくわかっている。ちょっと構図が変でも気にしない。
今回は、アートブラッシュを試すのが目的だからね。
ネコちゃんを描き終えたところで、いよいよアートブラッシュの出番。
……の前に、もう一つの秘密兵器。

「水筆(みずふで)」だ。
軸に水を入れておくと、筆先から少しずつ水が出てくる筆。水彩色鉛筆でも使っていて、今や家で絵を描くときの必須アイテムになっている。
これがあるだけで、家の水彩のハードルがグッと下がる。
まずは水筆で、色を塗る部分に水を張る。
おっと、忘れていた!

アートブラッシュは普通の筆ペンと同じで、使う前にインクが出ないよう赤いリングが挟まっている。
僕は見事に外し忘れていた。
準備している間に水が乾き、やり直し(笑)
気を取り直して、今度こそ描く。
色が濃いぞ!

アートブラッシュを乗せた瞬間、思った。
色が濃い!
パチっとした色が、ドスンと紙に乗る感じ。こないだ幸座で使わせてもらった呉竹(くれたけ)のカラー筆ペンとは真逆だった。
あっちは、薄い色がフワッと水に溶けていく感じ。
見た目はほとんど同じカラー筆ペンなのに、書き味がここまで違うとは。
よし。
「色の濃いネコちゃん」ということで許してもらおう(笑)
今回、実はちょっとやりたいことがあった。
ネコちゃんの縞模様を、いろんな色で描いてみたかったのだ。
焦茶色、オレンジ色、黄色、ベージュ。ちょっとオシャレを楽しんでる、マダム猫みたいなイメージ。
まず黄色を乗せる。次にオレンジ。
……あれ?

ほとんど同じ色じゃん?
ベージュも試す。
これも一緒。
僕の目には、全部オレンジ色に見える。
ちなみに、このネコちゃんのオレンジっぽい部分。3色使ってます(笑)
アートブラッシュは“二刀流”だった

どうしてこうなったんだろう?
考えてみた。
おそらく、色が濃くドスンと乗るから、近い系統の色は似て見えてしまうんだと思う。
だったら。
直接描くんじゃなくて、パレットに色を出して、水筆や筆で濃さを調整してから塗ればいい。
原色でパチっと見せたいところはそのまま。やさしく見せたいところは薄める。
つまり、アートブラッシュって、「筆としても使えて、絵の具としても使える二刀流」なんだろう。
己書でも、カラー筆ペンを愛用している方は多いらしい。
昇級試験でも、そのテクニックが試されるという話も聞いた。
※下の写真、左が前回の呉竹、右が今回のアートブラッシュ。

そこで思った。
道具が増えるほど、うまくなった気になってしまう。
けれど、本当に大事なのは、
「どんな絵を描きたいのか」
なんだろう。
絵の具も、色鉛筆も、筆ペンも。
全部、自分を表現するための道具にすぎない。

何を描きたいのかが曖昧なままだと、きっと道具に振り回される。
この記事を書き終えたら、もう一度、同じネコちゃんを描こうと思う。
今度は、「どんなネコちゃんにしたいのか」そこをちゃんと自分の中で描いてから。
そして、アートブラッシュでどう表現できるかを考えてみたい。
己書の世界。なんだか、自分で勝手に深く掘り進んでいる気がする(笑)
◆水彩絵の具の代わりにカラー筆ペンで奮闘中:己書の水彩に慣れたころ、カラー筆ペンという試練が立ちふさがった





